2023年本屋大賞ノミネート作品を一つづつ読むなかで、本書と出会いました。
本屋大賞のノミネート作品は読んでみると、やはり素晴らしい作品に出会えます。
今までにもこんな作品に出会えました。
- 最後まで展開が読めないミステリー
- 最後にはすべてが繋がる恋愛小説
- 昔の懐かしさを思い出せるような小説
今年に入ってから、過去の本屋大賞ノミネート作品と今年のノミネート作品をすべて読む勢いで読んでいます。
今回は『川のほとりに立つ者は』を読み終えたので、著者の経歴と読みどころを紹介していきます。
著者の紹介 寺地はるな
1977年、佐賀県生まれ。
2014年、『ビオレタ』で第4回ポプラ社小説新人賞を受賞。婚約を破棄されて傷心した主人公の女性が、あるきっかけから再生していく様子が柔らかいタッチで描かれた本作は、2015年6月に単行本化され、作家デビューを果たす。
恋愛や結婚、家族愛など、誰もが身近に感じられるテーマを独特の世界観で描く。
『月のぶどう』、『今日のハチミツ、あしたの私』、『みちづれはいても、ひとり』、『架空の犬と嘘をつく猫』、『大人は泣かないと思っていた』、『正しい愛と理想の息子』『夜が暗いとはかぎらない』『わたしの良い子』『希望のゆくえ』『水を縫う』『雨夜の星たち』など。
じつは作家としてデビューする前から、ブロガーとしても活動もしている。
ブログ『悩みは特にありません』ブログ開始のきっかけは「自身が手がける作品にブログを取り上げたかった」という理由から。

ブロガーとして活動に親近感!
川のほとりに立つ者は 読みどころ

カフェの若き店長・原田清瀬は、ある日、恋人の松木が怪我をして意識が戻らないと病院から連絡を受ける。
Amazon 引用
松木の部屋を訪れた清瀬は、彼が隠していたノートを見つけたことで、恋人が自分に隠していた秘密を少しずつ知ることに――。
「当たり前」に埋もれた声を丁寧に紡ぎ、他者と交わる痛みとその先の希望を描いた物語。
カバーを見た時に、小説の物語を想像します。
私自身、良い意味で裏切られた物語でした。
私の想像でははかない恋愛小説を予想していました・・・
ページを捲るたびに
この物語は、誰でも味わったことのあること。
考えたことのあること。
何が『当たり前』なのかを考える切っ掛けになる物語
物語を最後まで読んで頭に浮かんだ言葉は
『みんなちがって、みんないい』
金子みすゞさんのこの言葉を思い出しました。
一冊の本を通して、人に優しく有りたい。自分の行動や考え方は自分の『当たり前』に染まっていないか。

自分の感情や行動を振り返るきっかけになる一冊!!

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記事のまとめ
今回、著者の本を初めて読みました。
こんな素敵な作品に出会えるのも、本屋大賞ノミネート作品の発表がきっかけになっています。
実際に、2023年のノミネート作品を現在10作品の中、5作品を読み終えました。
半分の作品を読み終えて思うのは、全く違う種類の小説のなかにはそれぞれの面白さがあります。
本書『川のほとりに立つ者は』は
一言で言うと『現実に近いことから、考えさせられる小説です。』
自分にも起きうる身近なことなのに、素晴らしい表現力をもって考えさせられる小説に出会えたことに大満足です。
