こんにちはseaです。
今回紹介させていただくのは、喜多川泰さんの『運転者』という小説です。
この小説は、読者さんからこんな評判をもらっている作品です。
目次
本書との出会い

今から3年以上前に出版をされている書籍になりますが、
本屋さんの店頭でおすすめの書籍として紹介されていました。
表紙には
『報われない努力なんてない』
と大きく書かれているのが印象的です。
その時のわたしは仕事で疲れていて、
前向きになれそうなキャッチフレーズに惹かれて
手に取ったのが本書との出会いです。
あらすじ
感想の前に本書のあらすじに紹介をします。
中年にして歩合制の保険営業に転職し、二年目の修一。
Amazon 引用
しかし、なかなか思うように成果が上がらない日々を過ごしていた。
ある日、唐突な担当顧客の大量解約を受け、
いよいよ金銭的にも精神的にも窮地に追いやられてしまう。
妻が楽しみにしていた海外旅行計画はキャンセルするしかない。
娘は不登校に陥っているうえに、今後の学費の工面も難しくなるだろう。
さらに長い間帰れていない実家で一人暮らしをしている、
母からの電話が心にのしかかる。
「……なんで俺ばっかりこんな目に合うんだよ」
思わず独り言を言ったそのとき、
ふと目の前に、タクシーが近づいてくるのに修一は気がつく。
それは乗客の「運」を「転」ずるという摩訶不思議なタクシーで――?
運が劇的に変わる時、場というのが、人生にはあります。あなたにも。
運はいいか悪いで表現するものじゃないんですよ。
使う・貯めるで表現するものなんです。
先に貯めるがあって、ある程度貯まったら使うができる。
運は後払いです。何もしていないのにいいことが起こったりしないんです。
周囲から運がいいと思われている人は、貯まったから使っただけです。―――本文より
本書の感想

この書籍を読んで率直な感想は、
自分の考え方と向き合えるような素晴らしい書籍に出会えたと私は思っています。
なぜならこの本を読むことによって
『これから起こることや今までの経験にほんとうの意味を見出だせる』
からです。
この小説からは、物事の捉え方を根本から変えてくれる言葉があります。
この記事では私が特に心に響いた3つの言葉を紹介させて頂きます。
本書から学べること

- 運は良い悪いではなくて、使う、貯めるもの
- 機嫌が悪いと、運の転機を掴むアンテナは感度が下がる
- 次の時代に繋いでいけることが真のプラス思考
①運は良い、悪いではなくて使う、貯めるもの
日常の中で、今日は仕事で運が悪かった。或いは今日はラッキーだった。
など、運に対しては良い・悪いで判断をすることが多いと思います。
これに対してこの作品では
とにかく頑張っても報われない時は、運が溜まっている。努力をしても直ぐに結果が出たり、なにかいいことが起こったりする人は、貯めた運を小出しに使っているだけで取り立てて運が良いわけではない。同じ努力をして結果が出なかった人は運を貯めているだけであとでもっと良いことが起こります。
小説「運転者」 引用
運はポイントカードと同じで貯めるもの
こんな面白い捉え方をしています。
私自身、正直初めは共感することができませんでした。
ただ最後まで読み進めていく内にこの考えが当たり前になっていくから不思議です。
②機嫌が悪いと、運の転機を掴むアンテナは感度が下がる
この運気を掴むアンテナの感度については
『自分が上機嫌でないと、運気を掴む事ができない』
と紹介されています。
私の周りでも、不機嫌な人を多く見ます。
そういう人に限って運が悪かった。と人のせいにしています。
この言葉を聞いてから自分の過去を振り返ると
私もあのタイミングで上機嫌でいれば、もしかしたら後々に良いことに繋がったのかもしれないのではと思うことがあります。
そういえば
自分の私生活で不機嫌だったタイミングで良いことが起きた経験は少ないです。
③次の時代に繋げることが真のプラス思考
努力を重ねることで運は溜まっていきますが、
これを今自分に対してだけ使おうとするのではなく、
自分の子供の世代に少しでもプラスして多く残せることができるようにすることが
これが『真のプラス思考』です。
書籍を読んで、今の自分達の生活があるのは、
昔の人達が苦労をして努力をして運を貯めてくれていた
おかげということに気づきました。
そして、今後の未来へのたすき掛けをしていくのに、
今の自分達の時代で出来ることを考えること
これが「プラス思考」と呼べるものに当たるのではないかと思います。
こんな方に読んで欲しい

自分は運が悪いと一度でも思ったことがある方
こんな方には是非一度読んで欲しい小説です。
多分ほとんどの方に当てはまるのではないかと思います。
その位、自然と考え方を変える切っ掛けを見つけられる小説です。
この記事のまとめ

本書を読んで得られる価値観は今後の私の生活の中でも大きく活きて来ると思います。
私生活の中で、『運』について
良い・悪いで捉えることが当たり前でした。
でも実際に、この捉え方が変わると
物事全ての捉え方を変えるきっかけになることが解ります。
この小説は、表現されていることが
誰にでも当てはまる日常を描いているので、共感しやすく
考え方・捉え方を変えるきっかけになるような書籍になります。
私自信、仕事で精神的に疲れているときに読んだ書籍ですが、
とても前向きになれて心温まる一冊です。
考え方を変える切っ掛けとして是非オススメしたい書籍です。



