自己分析の本は色々とありますが、
中でも本書は
『就職活動中、転職を考えている』
という人に特にオススメが出来る内容になっています。
なぜかと言うと、自己理解メソッドを通して『やりたいこと』が見つかるようになるからです。
具体的には、自己理解メソッドとして三本の柱が紹介されています。
- 好きなこと
- 得意なこと
- 大事なこと
やりたい事を探すには、最低限この自己理解ができたうえで、始めて見つけられるようになっているからです。
また、やりたい事探しには2つの公式があります。
1 好きなこと×得意なこと=やりたい事
2 好きなこと×得意なこと×大事なこと=本当にやりたい事
まずは、三本の柱となるものを見つけてみましょう。
好きなことの見つけ方

好きなこととは、『自分の情熱のある分野』
引用 世界一やさしい「やりたいこと」の見つけかた
- 興味があって、もっと知りたいと感じる
- 関わるだけで面白いので、これが仕事でよいの?と感じる
- なんで、どうすればというような問いが自然と、涌いてくる
好きなことは例えば
心理学・環境問題・ファッション・医療・デザインなど
就職活動中の人にとっては『業界』という部分にあたります。
- 仕事やお金のことを考えなかった頃何が好きでしたか?
- ワクワクするトピックス・カテゴリーはありますか?
- 何をしている時に幸せを感じますか?そこからわかるあなたの好きな分野は何ですか?
- ここまで勉強してきて面白かったことは何ですか?そこからわかるあなたの好きな分野は何ですか?
小さな頃の記憶の中で、楽しかった、興味を持てたという分野は好きなことに気付ける貴重な体験です。
昔の記憶を辿って、何に興味を持てていたかと考えると
私の場合は『読書』『歌』などがあげられます。
得意なことの見つけ方

得意なこととは、『自然と人より出来て、やっていて苦がなく心地よい』
引用 世界一やさしい「やりたいこと」の見つけかた
- やっていて心地よい
- 頑張らなくても、無意識でやっている
- ストレスがないので夢中になりやすい
- やっていると自分でいられる感覚がある
- 仕事でなくても普段から自然とやっている
- 他の人に対して「なんでこんなことができないの?」と思う
実は得意と似ている言葉でスキルと言う言葉がありますが、
こちらは得意なこととは違います。
スキルや知識は、英語が話せる。
パソコンの資格を持っているやウェブライティングの知識がある。
得意なことは、『リスクを考えられる。』『人の気持ちを大事にできる。』
得意なことは、生まれながらに持っているもので、スキルや知識はあとから勉強をして身につけたものという大きな違いがあります。
スキルはやりたいことをやるための手段なので、手段からやりたいことを考えると可能性が狭まってしまいます。
逆に、才能(得意なこと)に気付ければどんどん可能性が広がります。
- 意識しなくても上手く出来ることは?
- これまでの人生で夢中になっていたことは何ですか?
- これまで周りの人から有難うと感謝されたことは何ですか?
- 自分の好きなところは何ですか?
私の場合は、こんな質問を考える中で中々出てこなかったのですが、巻末にある得意なことのリストと照らし合わせてみました。
そこで気づいた得意なことは『新しいスキルを勉強すること』『習慣化すること』かもしれないと気づきました。
ここまでで『好きなこと』×『得意なこと』=やりたいこと
の方程式の完成です。ここでやりたいことが見つかった人もいると思います。
ただし、これだけでは少し足りないように感じます。
やはり仕事をする上で『大事なこと』があると、一本の軸が出来ます。
大事なことの見つけ方

大事なこと=『価値観』
好きなこと×得意なことを見つけられた時点である程度やりたいことが見つかります。
しかし、好きなことや得意なことを考えてやりたいことを見つけても、結局自分の価値観と合わなければ心が満たされない状態になります。
何が自分の価値観なのか?
- 自由に生きたい
- 好きなことをして生きたい
- 人に優しく生きたい
- 穏やかに生きる
- 熱中して生きたい
価値観とはどう生きたいかを考えることで何が大事にしていることが見えてきます。
- 尊敬する人はだれですか?
- 幼い頃や思春期に今の自分に影響を与えた出来事は何?どう影響を与えられた?
- 今の社会には何が足りないと思いますか?
- 自分って人生で何を大事にしてそうかな?と周りに聞いてみてください。
- 自分の子どもや他人にアドバイスをする時に、一番伝えたい行動・伝えたくない行動は?
質問に答えると、キーワードが集まってきます。
このキーワードが自分が一番大切にしている価値観に繋がってきます。
私の場合は、尊敬する人は
『新入社員として配属されたときに、一番初めに仕事を教えてくれた上司』
お金を稼ぐということは、どういう事かと真剣に教えてもらいました。
今でも、『私達がもらうお給料は、お客様から貰っている感謝のかたち』
という言葉を思い出します。
『スポーツ界で言えば、沢山の人が思い浮かびますが、大谷翔平選手』
が真っ先に浮かび上がりました。
大谷選手の行動の目標に対してのストイックさは見習いたいと思う尊敬するポイントです。
因みに尊敬している人=自分の価値観を反映している人に繋がるようです。
私の価値観のキーワードは『感謝』『目標』等が挙げられるのかもしれません。
やはりこの価値観という部分はやりたいことには絶対に必要と感じます。
これがなければ続けられることも続かなかったり、やりたいことに理由が持てずに、真剣に向き合えないのではないかと感じました。
3つの視点で自分を知ると就職活動にも活きる

就職活動の際に、面接や自己分析をする機会があります。
この時に、3つの視点で自己理解を出来ていると役立ちます。
なぜかと言うとブレない軸ができるからです。
好きなこと→なぜこの業界なのか?
得意なこと→どうやってこの仕事で成果をだすのか?
大事なこと→なぜこの会社なのか?
実際に面接の場ではこんな質問を受ける場面が多いので、一度真剣に自己理解をしておくだけで自分の強みや本気でやりたいこと、何を大事にしているのかがはっきりして相手に伝えやすくなります。
私自身、面接をすることがありますが、その時にこんなことがすぐに応えられる人に好印象を受けます。
私の場合を考えてみた所、
好きなこと 『読書』『歌』
得意なこと『新しいスキルを獲得する』『習慣化する』
大事なこと『感謝』『目標』
ここまで考えると
言葉が好きで、
習慣化や新しいスキルを始めることが出来て、
感謝されることや達成感を感じること
無理やりかもしれませんが、
今書いているブログが一番やりたいことに当てはまるのかもしれません。
本書のポイント

本書の良いところは、巻末にこれらの質問とキーワードがあるので、自己理解の補助をしてくれます。やはり自分で質問に答えた所で、これで合ってるのかが正直わからなくなります。
そこでこのリストが手助けをしてくれます。
この3本の柱をみつけるための30の質問
- 好きなことが見つかる質問
- 得意なことが見つかる質問
- 大事なことが見つかる質問
キーワードとなる100のリスト
- 好きなこと100のリスト
- 得意なこと100のリスト
- 大事なこと100のリスト
ここがこの書籍の一番のポイントだと思っています。
まとめ
初めに本書を読み始めたときは、世界一やさしいという割には、意外と考えることが多くて難しいと思ってしまいました。
ただ読み進めていくと、次第にやさしいという意味が解ったような気がします。
それは本書の流れに沿って質問に答えるだけでヒントがたくさん出てくるからです。
自己分析というよりは、自分の姿を思い返すような部分が多いと感じました。
最終的にやりたい事を決めるのは、自然と出たキーワードをもとに自分で考えやすくなっています。
自分でも気付いていないキーワードに気付く事が出来る。
まさに就職活動中の方にはオススメの自己理解の書籍です。
40代の私でも、この書籍をもとに自己理解を深めて、自身のやりたい事を考えて、生活を豊かにしたいと思うきっかけになりました。
他にもいくつか自分に気付ける書籍がありますので、本書に興味を持っていただいた方は是非あわせて読んでいただければと思います。

