『読む』オススメの一冊

【読む順番】原田マハ アート15作品 最新の『黒い絵』も紹介

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原田マハさんといえばアート題材にした小説を多く書かれていることが有名です。そして、美術に関して全く知識がない私でも『実物の絵が見てみたい』と思わせるくらいにその世界観に引き込まれます。

なぜ物語に引き込まれていくのかというと、現在とアーティストが生きた過去を丁寧に繋いだ作品が多いからです。

この2つの世界を通じて一つのストーリーに仕上げて、感動、驚きを得られる作品がたくさんあります。

そして原田マハさんの最新作がこちらの『黒い絵』今までの作風とは、異なった新しい世界を体験できます。

今回は、こちらの最新作を含めて原田マハさんの作品を出版された順に紹介をしていきます。

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一度読むと美術に関して興味を持てるようになります。ぜひ原田マハが描くアートの世界に触れてみてください。

11月に発売された最新作では、『キネマの神様』の新しい物語「お帰り キネマの神様」も出版されています。このキネマの神様は、原作を映画化した際にアレンジが加えられていました。

そのアレンジをされた映画化された作品をもとにして小説化、コロナ後の世界を新たに描く物語です。映画という世界観を通して、アルコール・ギャンブル依存症の主人公ゴウが立ち上がる楽しく読める一冊です。

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キネマの神様」と「お帰りキネマの神様」はどちらが好みか分かれる作品。

著者紹介 原田マハ 経歴

1962 年東京都生まれ。伊藤忠商事株式会社、森ビル森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館勤務を経て、2002年フリーのキュレーター、カルチャーライターとなる。

2005年『カフーを待ちわびて』で第1回日本ラブストーリー大賞を受賞し、2006年作家デビュー。2012年『楽園のカンヴァス』で第25回山本周五郎賞を受賞。2017年『リーチ先生』で第36回新田次郎文学賞を受賞。ほかの著作に『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『たゆたえども沈まず』『常設展示室』『ロマンシエ』など、アートを題材にした小説等を多数発表。

ペンネームはフランシスコ・ゴヤの「着衣のマハ」「裸のマハ」に由来している。兄は、同じく小説家の原田宗典で、兄から読書傾向の影響を受けている。

楽園のカンヴァス 2012年

  • アンリ・ルソーとピカソが登場
  • ルソーの大作「夢」が題材
  • アート×ミステリーの作品
  • 山本周五郎賞作品

ルソーの名画に酷似した一枚の絵。そこに秘められた真実の究明に、二人の男女が挑む。興奮と感動の傑作アート・ミステリー

ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。そこで見たのは巨匠ルソーの名作「夢」に酷似した絵。持ち主は正しく真贋判定した者にこの絵を譲ると告げ、手がかりとなる謎の古書を読ませる。リミットは7日間。

よむくま
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ラストシーンの伏線回収で納得感を得られること間違いなし!

ジヴェルニーの食卓 2013年

  • アートストーリー4編
  • マティス、ピカソ、ドガ、セザンヌ、ゴッホ、モネが登場

印象派の巨匠、マティス・ドガ・セザンヌ・モネが何を思って作品を作り上げてきたかがその生活を通して分かる作品。

セザンヌを描いた「タンギー爺さん」とモネを描いた「ジヴェルニーの食卓」。アート好きの方にはもちろんだが、アートが分からなくてもその時代から作品の美しさを感じることができるオススメの一作

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美術に関心がなくても、美術館に行きたくなる作品です。

太陽の棘 2014年

  • セザンヌ・ゴーギャンが登場
  • 沖縄とアメリカをつなぐ感動の物語

幼いころから美術を愛し、自らも絵筆をとる心優しき男の赴任地での唯一の楽しみは、父にねだって赴任地に送ってもらった真っ赤なポンティアックを操り、同僚の友人たちと荒廃の地をドライブすること。
だが、ある日、エドは「美術の楽園」とでも言うべき、不思議な場所へと辿り着く。


そこで出会ったのは、セザンヌや、ゴーギャンのごとく、誇り高い沖縄の若き画家たちであった。


「互いに、巡り合うとは夢にも思っていなかった」その出会いは、彼らの運命を大きく変えていく。

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アートには国境はない!言葉も必要ない!一枚の絵があれば心が通わせることができる。

異邦人(いりびと) 2015年

  • 京都が舞台
  • アートミステリー

京都の趣深い風情、季節の移ろいを背景としながら、物語は進んでいく。そんな京都の奥深さに魅入られてゆく菜穂とともに、京都の魅力に魅せられる。

たかむら画廊の青年専務・篁一輝(たかむら・かずき)と結婚した有吉美術館の副館長・菜穂は、出産を控えて東京を離れ、京都に長期逗留していた。妊婦としての生活に鬱々とする菜穂だったが、気分転換に出かけた老舗の画廊で、一枚の絵に心を奪われる。画廊の奥で、強い磁力を放つその絵を描いたのは、まだ無名の若き女性画家。

彗眼の持ち主 菜穂が見染めた新進の日本画家 白根 樹。ベールに包まれた彼女の謎が解き明かされていくのにしたがって、物語も急展開を見せる。

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京都の街もアートに感じる作品

モダン 2015年

  • ピカソ・マティス・ワイエスが登場
  • 短編集

ニューヨーク近代美術館(MoMA)を舞台にしたアート小説短編集。

アーティストではなくMoMA職員や監視員達が主人公、名画は9・11同時多発テロ、東日本大震災が重要な背景となっている。

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原田マハさんのアート小説を読むと美術館に行きたくなります。

暗幕のゲルニカ 2016年

  • ピカソが登場
  • 戦争の悲惨さを描いた「ゲルニカ」
  • 2017年本屋大賞ノミネート

ニューヨーク、国連本部。イラク攻撃を宣言する米国務長官の背後から、「ゲルニカ」のタペストリーが消えた。

MoMAのキュレーター八神瑶子はピカソの名画を巡る陰謀に巻き込まれていく。故国スペイン内戦下に創造した衝撃作に、世紀の画家は何を託したか。

ピカソの恋人で写真家のドラ・マールが生きた過去と、瑶子が生きる現代との交錯の中で一つの真実にたどり着く。怒涛のアートサスペンス!

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「アートの力」を一つの物語を通して気付かされます。

デトロイト美術館の奇跡 2016年

  • 実話を元にした物語

ゴッホ、セザンヌ、マティス。綺羅星のようなコレクションを誇る美術館が、市の財政難から存続の危機にさらされる。

市民の暮らしと前時代の遺物、どちらを選ぶべきか?

全米を巻き込んだ論争は、ある男の切なる思いによって変わっていく。アメリカの美術館で本当に起こった感動の物語。

よむくま
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アートを守り抜く素敵な物語

サロメ 2017年

  • オーブリー・ビアズリーが登場

退廃に彩られた十九世紀末のロンドン。病弱な青年だったビアズリーはイギリスの代表的作家で男色家のワイルドに見いだされ、『サロメ』の挿絵で一躍有名画家になった。

二人の禁断の関係はビアズリーの姉やワイルドの同性の恋人を巻き込み、四つ巴の愛憎関係に。

美術史の驚くべき謎に迫る傑作長編ミステリー。

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文句なしに引き込まれていく世界観を味わえます。

たゆたえども沈まず 2017年

  • ゴッホと画商で弟のテオが登場
  • 2018年本屋大賞ノミネート

天才画家フィンセント・ファン・ゴッホと、商才溢れる日本人画商・林忠正。
二人の出会いが、〈世界を変える一枚〉を生んだ。

1886年、栄華を極めたパリの美術界に、流暢なフランス語で浮世絵を売りさばく一人の日本人がいた。

彼の名は、林忠正。その頃、売れない画家のフィンセント・ファン・ゴッホは、放浪の末、パリにいる画商の弟・テオの家に転がり込んでいた。兄の才能を信じ献身的に支え続けるテオ。そんな二人の前に忠正が現れ、大きく運命が動き出す

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ゴッホの半生を知ることができる小説。

常設展示室 2018年

ピカソ、フェルメール、ラファエロ、ゴッホ、マティス、東山魁夷6枚の絵の物語

ピカソ、フェルメール、ラファエロ、ゴッホ、マティス、東山魁夷。実在する6枚の名画が人々を優しく照らす瞬間を描いた、傑作短編集

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読み終えた感想は、今すぐに誰かに勧めたい!
ここらから感動して泣ける小説です。

美しき愚か者たちのタブロー 2019年

  • 国立西洋美術館の礎“松方コレクション”誕生秘話

日本に美術館を創りたい。
ただ、その夢ひとつのために生涯を懸けた不世出の実業家・松方幸次郎。
戦時下のフランスで絵画コレクションを守り抜いた孤独な飛行機乗り・日置釭三郎。


そして、敗戦国・日本にアートとプライドを取り戻した男たち。
奇跡が積み重なった、国立西洋美術館の誕生秘話。

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美術にかけた熱い想いに感動します。

風神雷神 2019年

  • 日本が誇る名画『風神雷神図屏風』
  • 現代から安土桃山時代・イタリア・ルネサンス

20××年秋、京都国立博物館研究員の望月彩のもとに、マカオ博物館の学芸員、レイモンド・ウォンと名乗る男が現れた。

彼に導かれ、マカオを訪れた彩が目にしたものは、「風神雷神」が描かれた西洋絵画、天正遣欧使節団の一員・原マルティノの署名が残る古文書、そしてその中に書かれた「俵屋宗達」の四文字だった。

織田信長への謁見、狩野永徳との出会い、宣教師ヴァリニャーノとの旅路

天才少年絵師・俵屋宗達が、イタリア・ルネサンスを体験する!?

アートに満ちた壮大な冒険物語。

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芸術のタイムスリップを体験している感覚です。

あの絵の前で 2020年

美術館をモチーフにした短編集

日本の美術館に収蔵されている絵画をモチーフにした短編集
それぞれの主人公が、絵と関わって、救われるような気持ちになる。

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物語に心が洗われるような気持ちになります。

リボルバー 2021年

  • ゴッホとゴーギャンの物語
  • ゴッホの死の真相は?!

パリのオークション会社に勤務する高遠冴の元にある日、錆びついた一丁のリボルバーが持ち込まれた。

それはフィンセント・ファン・ゴッホの自殺に使われたものだという。だが持ち主は得体の知れない女性。

なぜ彼女の元に? リボルバーの真贋は?

調べを進めるうち、冴はゴッホとゴーギャンの知られざる真実に迫っていく。傑作アートミステリー

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ゴッホの死の真相に迫るストーリー

黒い絵 2023年

  • 2023年最新作
  • 著者初の「ノワール小説集」

ノワール小説」=暗黒・暗い・黒の小説

ノワール小説の名にふさわしいほどに、いじめや不倫・復讐が題材となっている6つの短編集

  • 深海魚
  • 楽園の破片
  • キアーラ
  • オフィーリア
  • 向日葵奇譚

著者には珍しいほどに、人間の黒い部分をアートに映し出している。

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原田マハさんの小説でこの感覚は初めてかもしれません。

記事のまとめ

原田マハさんの物語に驚くのはフィクションなのか、ノンフィクションなのかがわからないくらい物語が鮮明に表現されていることにあります。

気づくとその情景が目に浮かびあがって、物語に吸い込まれています。

それは、一つの絵画をもとに作品の意図を考えさせられるのと同じような感覚。

また、長編も最後まで楽しめる物語ばかりだが、初めての人は読みやすい短編を読むこともオススメです。

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私が勧めたい初心者にまず読んでほしい作品は、この順番です。

  • 1位 暗幕のゲルニカ
  • 2位 楽園のカンヴァス
  • 3位 常設展示室
  • 4位 ジヴェルニーの食卓
  • 5位 リボルバー

理由は、やはり誰でも知っている巨匠ピカソ・ルソー・ゴッホなどの名前が出てくるので、自然と関心が高まる。

またその巨匠の名に、負けないストーリー展開がどれも読み応えがあります。

ABOUT ME
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【年間100冊読書家】読書が趣味の40代、3児のパパです。読書からビジネススキル、読書術、子育て術、おすすめ本の紹介をしています。 趣味:読書・筋トレ・株式投資・食べ歩き 好きな映画:マーベルシリーズ・アベンジャーズ 好きな作家:原田マハ