伊坂幸太郎の殺し屋シリーズ最新作『777(トリプルセブン)』を読み終えました!
やっぱり期待を裏切らない!作品に仕上がっています。
今回も表紙がかっこいいですね。
殺し屋シリーズは、私の中で伊坂幸太郎さんの作品の中でも特に好きなシリーズものです。
今回の記事では、この殺し屋シリーズの魅力と読むための基礎知識を存分に詰め込みます。
殺し屋シリーズになぜここまで魅了されるのか?!
それは、前作から引き継がれるストーリー展開に尽きます。
毎回新しいユーモアたっぷりの殺し屋が出てくると同時に、前作から引き続きに現れる殺し屋が出てくるとワクワクします。
Audibleなら殺し屋シリーズの3作品が聴けるよ!
グラスホッパー・マリアビートル・AXが聴ける!
殺し屋シリーズ3作品が聴けます!
※お試し期間だけでも、無料で利用できます。
殺し屋シリーズ4部作読む順番は?
殺し屋シリーズの読む順番は発売順に読むのが正解です。
なぜなら、前作に登場した殺し屋が再び、次の作品で引き継がれる形で登場するからです。
2作目に登場した「七尾(天道虫)」は、4作品目でも主人公を努めます。
また、一作品目の主人公の鈴木(元教師)は、2作品目で塾講師として登場します。
なかでも一作品目から、登場している「押し屋(あさがお)」当初から幻的な存在でしたが、2作品目以降も伝説の殺し屋として語り草となっています。
本当に存在するのか、どうかと言われているくらいの存在です。
その他にも「スズメバチ」のような暗殺的な殺し屋など、前作から引き継がれるストーリーは回を重ねるごとに、面白さが倍増していきます。
グラスホッパー
鈴木(すずき)元中学校教師。主人公。2年前に最愛の妻が轢き逃げで亡くなり、その犯人(寺原長男)に復讐するため素性を隠して「フロイライン」に入社する。
鯨(くじら)自殺専門の殺し屋
蝉(せみ)ナイフを巧みに扱う殺し屋
槿(あさがお)押し屋(おしや)標的の背中を押して道路や線路に落とし、事故や自殺に見せかけて殺す殺し屋
比与子(ひよこ)「フロイライン」の幹部で鈴木の直属の上司
寺原(てらはら)違法薬物を商う「フロイライン」の社長
岩西(いわにし)殺し屋の仲介人。蝉の上司。
梶(かじ)衆議院の代議士。自らの不祥事隠蔽のため、秘書など今まで何人も暗殺依頼をしてきた人物。
妻をひき逃げで失った鈴木(主人公)は、復讐の機会を伺ってフロイラインに潜入する。しかし上司のヒヨコから、正体を疑われ始める。
そんな最中復讐の相手の寺原長男が、押し屋によって車にはねられる。
押し屋を追いかける鈴木と雇われた殺し屋のセミ・クジラ・・・
それぞれの思いが交錯するなか殺されるもの。
最後まで読めない展開と最終的に生き残るのは・・・
物語のポイントはココ!!
ユーモア沢山の殺し屋が現れる!
どこにもないエンターテインメント性が豊かな作品!
マリアビートル
七尾(ななお)ツキのない殺し屋。業界では天道虫と呼ばれ、真莉亜から仕事の指示を受けている。彼の視点を意味するハンコは「天道虫」になっている。
真莉亜(まりあ)七尾に仕事の指示を送る女性。七尾から見て優秀で戦闘力も高いが、自分はあくまで窓口と言って七尾にやらせる。
木村雄一(きむら ゆういち)元殺し屋。アルコール中毒だが息子の渉が入院して以降、アルコールを断っている。息子を重体にさせた王子に復讐するため、東北新幹線に乗り込む。
蜜柑と檸檬(みかん、れもん)腕の立つ殺し屋コンビ。峰岸からの依頼で誘拐された彼の息子と支払い済みの身代金を運ぶ。
王子慧(おうじ さとし)邪悪で狡猾な男子中学生。外見は普通の中学生ながら、それすら利用して大人を騙し、翻弄する。
狼(おおかみ)七尾に恨みを持つ殺し屋。威勢は良いが弱者しか相手にできない小心者で
峰岸良夫裏社会の有力者で恐れられる人物。前作『グラスホッパー』で寺原が殺されたことをきっかけに危機感を抱き、現在は盛岡に移り住んで姿を隠している。息子が誘拐され、その救出と支払った身代金の回収を蜜柑と檸檬に依頼する。
鈴木塾講師。前作『グラスホッパー』の登場人物。亡き妻の両親と会うため新幹線に乗っている。
槿(あさがお)「押し屋」と呼ばれる殺し屋。前作『グラスホッパー』の登場人物。相手を後ろから押し、車などに轢かせ殺害する。
スズメバチ毒を得意とする殺し屋。前作『グラスホッパー』の登場人物
物語の舞台は、盛岡行き東北新幹線「はやて」
元殺し屋の木村は、幼い息子を遊び半分でデパートの屋上から突き落とし、意識不明の重体にした中学生・王子に復讐するために乗車。
身代金の回収と息子の救出を請け負うレモンとミカン。
ツキのない殺し屋である七尾は、仲介屋で仕事のパートナーである真莉亜より、「簡単な仕事」として東京駅から新幹線に乗り、トランクを奪って上野駅で降りる仕事を受けようとする。
それぞれの殺し屋の思惑が入り乱れて最終的に生き残るのは誰・・・
ノンストップで気の抜けない殺し屋ストーリー
殺し屋界隈では、次回作以降で「E2事件」として語り継がれる。
物語のポイントはココ!!
スピーディーで爽快感のある殺し屋シリーズは読む手が止まりませんでした。前作から出てくる登場人物の繋がりも面白さの醍醐味。
AX
三宅 コードネーム「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。この物語の主人公。
奈野村(なのむら)三宅の友人で警備会社に務めている
医師・・内科診療所を構える。三宅は殺し屋としての仕事を紹介してもらっています。決して外に出ることがない。
物語は主人公「兜」の短編4作品だが、それぞれが最終的に繋がっている。
主人公三宅は、コードネーム「兜」の異名を持つ殺し屋として暗殺をこなしていくが次第に自身の幸せに気づく。
結婚して家庭を持ち文房具メーカーで働き始めて
幸せに気づいたことをキッカケに、裏の仕事から手を引くことを決意をするが・・・
物語のポイントはココ!!
殺し屋シリーズの中でも最後に心温まる作品です。
777(トリプルセブン)
七尾(ななお)ツキのない殺し屋。業界では天道虫と呼ばれ、真莉亜から仕事の指示を受けている。
真莉亜(まりあ)七尾に仕事の指示を送る女性。
乾・・・紙野結花を追いかける。なぜそこまで紙野の記憶力にこだわるのか?
紙野結花・・天才的な記憶力の持ち主、その力を乾から頼りにされて脱走を図るが殺し屋に追いかけられる。
奏田(ソーダ)高良(コーラ)・・二人組の爆発物を得意にあつかう殺し屋
ココ・・人生をリセットさせる逃がし屋。プロ野球選手の息子を誇りに思う。
蓬長官・・政治家。15年前、刃物を持った男を取り押さえて知名度を上げる。3年前に妻子を自動車事故で亡くした。愛称はヨモピー。
モウフ・マクラ・・元バスケ部女子の二人でシーツをあつかう殺し屋・死体処理も行う。
乾に雇われた美男美女の6人の殺し屋 カマクラ・ヘイアン・ナラ・センゴク・アスカ・エドは吹き矢を武器とする。
今回の殺し屋シリーズの舞台はホテル。
やることなすこといつも上手くいかない天道虫の七尾は、今回もマリアに頼まれた簡単な仕事をこなそうとするが・・・
いつも通りに不運に巻き込まれホテルから出られない・・・
一方で、ホテルに逃げ込んだ天才的記憶力の紙野結花をめぐって、逃がすものと殺すものの激しい攻防が繰り広げられる。
物語の最後に驚きの展開が・・・
殺し屋シリーズの最新作は、意外な展開と止まらないバトルに圧倒!
物語のポイントはココ!!
一日で読み切ってしまうほどに、夢中になれるストーリー性でした。笑いあり、驚きありの展開!
記事のまとめ
最後にどの作品がオススメかというと私が読んだ感想は、マリアビートルか777のどちらかになります。
あえてどちらか一つと言われると、やはり最新作の777です。
何故かというと、どちらも舞台は一つですが、様々な殺し屋が入り乱れて息のつく暇もないほどスピーディーな展開に圧倒されるからです。
一作品ごとに、味が出てくるキャラクターから777(トリプルセブン)を一番のオススメとします。さらに今回の777は最後に驚きの展開があるので、今までにない作品を展開でも楽しめます。